夜のお伽噺

アルのオリジナル小説置き場です

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ルームシェア 6

窓の外は抜けるような爽やかな青い空が広がり、穏やか秋の陽射しが波間に輝いていた。
レンとケイはソファーに身体を沈め、何気ない会話で、食後の和やかな時を過ごしていた。お互いに昨夜のことは口に出すことはなかった。
レンはケイに馴れ馴れしくするわけでもなく、ケイも普段と変わることはなかった。それでも、二人の間には昨日までとは違う空気が生まれていた。
それは同性との性行為を遂げた、気まずさではなかった。お互いの恋慕の情を受け入れた、二人の親密な空気であった。

子供の頃、男子の誰もが経験するように、レンも友人と幼い性器を見せ合い、腹を抱えて大笑いした思い出はあったが、人並みの思春期を過ごしてからは、心と身体に羞恥心を覚えていた。
そんなレンが同性のケイの前で、男の恥ずかしい姿を曝け出すことに迷いはなかった。何よりケイへの燃え上がる熱情が羞恥心を上まわっていた。
想像することもなかった、同性との行為に驚くも、少しも嫌悪など感じなかった。
緊張と興奮で強張らせた身体をケイに慰められ、慈しみ深い愛撫に悶え、すぐに迎えた強烈な絶頂、導かれた激しい射精の衝動に全身を戦慄かせた。
レンの裸に張り付き、我慢できないと追うように射精したケイが愛おしく、レンはケイの身体をきつく抱き締め、共有した性の悦びを実感していた。


無言で見詰めるレンの視線に気付いたケイは、少し照れ臭そうな笑みを見せた。
癖のない柔らかな髪、色白の素肌、整えた細い眉と二重の瞼、小さな唇。レンは今日ほど、ケイの顔をまじまじと見詰めたことはなかった。
共同生活を始めてから、数え切れないほど、顔を合わせてはいるが、今まで隠されていたのだろうか、それとも鈍感だったのか、少女とも見間違えるケイの容姿に気付くことはなかった。
レンは以前からケイの人間的な魅力に惹かれてはいたが、今ではセクシュアルな魅力も感じてしまっている。
レンの手の平に残るケイの滑らかな肌触り、抱き締めた身体のリアルな体温と存在感。
今朝のシャワーでも消えることのない、股間を這うケイの悩ましい唇の感触、初めて男同士で性器を擦り合わせたことの異常な興奮、ケイの性器の熱と硬さ、そして、下腹を濡らしたケイの精液の滴り。
昨夜の行為を蘇えらせたレンは、身の置き所を無くすほどの感情の昂りに襲われた。

レンの高揚が伝わったのだろう、ケイはソファーの上で左膝を崩し、女の子のように横座して科を作った。
ケイの妖しく潤み始めた瞳に誘われ、レンはケイの隣に移動して、燻りだした身体の距離を縮めた。
無口になった二人は言葉の代わりにソファーの上に拡げた、触れ合う指先で、お互いの気持ちを伝え合った。
裸の身体を絡めるように、レンの指がケイの指の間を滑らすと、ケイの細い指もそれに応え、レンの指を締め付けた。二人は何を望み、何を求めているか、二人の心が重なり合う指先からも感じていた。
照れながらも隠さず、嬉しいという表情を向けるケイに、レンは息苦しくなるような愛おしさに、熱烈な恋に落ちていった。



ケイを抱き寄せ、目を閉じたケイの唇をそっと塞いだ。
唇を啄ばみ、髪を撫でていた手を肩から腕に、胸に滑らせ、小さな突起に触れると、ケイは喉の奥で小さく呻いた。
「レンさん、したくなっちゃう……」
「ケイ、俺もさ」
薄く開いたケイの唇の隙間に、レンは舌を滑り込ませた。
ケイの舌を絡め取り、溢れる唾液を啜り合う。ケイの唇と、レンの唇から、同じような甘い吐息が洩れ、二人の欲望に火が灯った。ケイのTシャツを脱がせ、腰に張り付く細いパンツのホックを外し、ファスナーを下ろすと、ケイは腰を上げてレンに応じた。
僕だけ、恥ずかしい、と細い両腕で裸体を抱え込むケイに促され、レンは急いで下着姿になり、ソファーに横たわるケイに覆いかぶさった。

興奮した身体を絡ませた二人は、乱れた呼吸に合わせるように互いの肌を撫で上げ、甘い感覚が背筋を駆け上がっていく。
レンは未練が残るケイの艶やかな真っ白い下着を引き下ろし、足首に丸まった下着を脱がせ、自分もトランクスを脱ぎ捨てた。
ケイの股間に顔を伏せ、伸ばした舌が性器に触れた。
「あっ!」
ケイは短い声を上げ、レンの髪に縋りついた。
同性の性器に口付けすることなど考えてもいなかった。でも今のレンには、そのことが当たり前のような気がした。
つるんとした鶉の卵のような亀頭に吸い付き、しゃぶり付き、口の中でみるみる膨張する陰茎を昨夜のケイのように、柔らかくした唇で夢中で扱いた。
まさかのレンの行為に、込み上げてくる悦びで全身を震わせ、レンの優しさに瞳を潤ませ喘ぐケイ。

「レンさん、キスして!」
陰茎から唇を外し、両腕で抱き締めたケイの身体は、燃えるように熱かった。
息も付けない深い口付けを交わし、張り付いた胸に二人の心臓の音が共鳴しあっていた。
性器を擦り合わせて一体感に酔い、お互いの濡れた性器に指を沿わせ、絡め、握り合い、興奮を煽り立て、はち切れそうな性器を揺すりあった。
レンの指に力が篭り、ケイは声にならない悲鳴を上げ、身体を強張らせ絶頂を迎えた。
きつく瞑られた瞼、潤んだ瞳、上気した頬、快感を噛み締める唇、余りにも愛くるしいケイの表情に絆されたレンも、激しい射精をケイの股間に吐き出し、ケイの上に身体が崩れ落ちた。

一番風呂に浸かった二人は、泡立つ温泉の湯船の中で、興奮冷めやらぬ、身体を宥め合った。レンの身体を跨る、ケイを抱え込み、股間を重ね、柔らかなケイの臀部を愛撫した。

離れない、放したくなかった。レンは心地よい、この快楽の中に永遠に浸っていたいと思った。そして、レンの腕の中で蕩けた眼差しをしたケイの唇をそっと塞いだ。


続く。


にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL短編小説へ
にほんブログ村

スポンサーサイト

コメント

拍手コメントへのお礼

Aさん コメントありがとうございます。

更新が遅れて、ゴメンナサイ!
今回もお付き合い頂き、感謝しております。

しかし、お話の登場人物の名前が、み~んな、カタカナ二文字で
ユウ、チコ、ルル、レイ、ケイ、レン・・・
今更ながら、想像力の無さに、呆れております。

まあ、自分の名前もアルですが(笑)

ご無理しませんように、ご自愛を祈ります。

  • 2012/10/20(土) 12:05:35 |
  • URL |
  • アル #-
  • [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://nighttale.blog97.fc2.com/tb.php/79-3ffa6064
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

まとめ【ルームシェア 6】

窓の外は抜けるような爽やかな青い空が広がり、穏やか秋の陽射しが波間に輝いていた。レンとケイはソファ

  • 2012/10/23(火) 17:26:29 |
  • まっとめBLOG速報

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。