夜のお伽噺

アルのオリジナル小説置き場です

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僕の誘いに驚いた顔して、小さく頷いた君。
学祭の打ち上げを二人で抜け出したあの夜。
君への好意をなかなか言い出せない僕は、君に手を握られ、
今度は僕が驚いた顔して、笑顔の君に頷いた。
あの日は、とても月が綺麗だった。

ゼミの帰り道、二人乗りした自転車で身体を寄せ合い見上げた月も。
夜の校舎のベランダで、初めてキスした時も月が綺麗だった。

二人の隠し様の無い興奮を擦り合わせ、僕の腕の中で崩れる君の華奢な身体を
抱き止めたあの晩も、月が綺麗だった。


部屋に呼ばれ、可憐に変身した君に見惚れる僕を、君は照れたように、くすっと笑った。
はにかみながら、僕をベッドに誘った君と息も吐けない深い口付けを交わし、
伸ばした指先で後戻り出来ない想いを確かめ合った。

生まれたままの姿になった僕達は、溢れる愛で身体を濡らし、はち切れそうな想いを
柔らかくした唇に告白し合った。
二人の押し寄せる絶頂を思いやりで合わせ、遠のいてしまいそうな悦びを
お互いの指で何度も引き戻しては身体を震わせ、喘ぎ悶えた。
カーテンの隙から覗く月明かりが、ベッドで微睡む僕たちを優しく包んでくれていた。


そして満月の今夜、僕のために苦痛を耐える愛しい君の手をきつく握り締め、
僕達はひとつになった。


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