夜のお伽噺

アルのオリジナル小説置き場です

歌う言葉


ニール・ヤング?私の周りで聴いている人はいませんでした。勿論私もでしたが。
ニール・ヤング=フォークのミュージシャンという括りで、ハードロック一辺倒の私には馴染みのないものでした。“Heart of Gold”がヒットして毎日のようにラジオから流れ、はじめて聴いた「Harvest」の“Words (Between the Lines of Age)”。
ニールの独特の歌声と、悲痛な叫びを上げ胸をかきむしる様なギターが思い煩う心に迫り、涙が込み上げてきました。

レコードには歌詞の対訳が付いていましたが、ニールもディラン同様にメッセージ色の強い内容で当時の私には意味不明でした。今でもですが(笑)"世の中が移り変わっても、変わらない言葉があり歌がある”なんて解釈していました。
それからニールが大好きな子と知り合い、初来日公演を武道館の一番奥の席に並んで観た思い出があります。
この曲も毎日聴くのはヘビィーですが、どうしても、どうしても聴きたくなる曲です。


歌う言葉 時代と時代の間に歌があった





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会いたかった

待ち合わせの駅前で駆け寄ってきた篤史に腕を握られた。
ちょっと驚いたけれど、篤史の真剣な眼差しに僕は無言で頷いた。

ホテルの部屋に入った途端、腕を掴んで振り向き抱き寄せられ頬にキス。
洋服越しに感じる篤史の早い鼓動が嬉しかった。
「連絡がつかなくて」
「心配で居ても立ってもいられなかった」
「メールを見ても安心できなくて」
「ユウの顔を見るまでは」
「会いたかった」
「僕も」

目を閉じると僕の乾いた唇に篤史の濡らした唇が当り、滑り込んできた柔らかな舌に舌を絡ませ、溢れる温かい唾液をちゅう、ちゅうと音を立てて吸い合った。
高まる欲望の溜息を篤史の口の中に吐いては、砕けそうな腰を支えられた。
「ベッドに行こう」
「うん」

糊の利いたひんやりしたシーツが火照る頬に気持ちがいい。今日の空のようだと褒めてくれた春色のニット。
脱がすのが勿体ないと胸まで捲くられ、乳首を甘噛みする篤史の唇に身の置きどころをなくした僕はシーツを握り締めた。
「やっ・・」
「ユウ可愛いよ」

アイボリーのリーバイスから覗かせたピンク下着を見つけて、ジッパーを摘んだ篤史を手伝うように腰を浮かせた。
「花桃のようだ」
「素敵だ」
篤史の嬉しそうな顔。今朝まで下着選びに悩んだ甲斐があった。
篤史への募る想いにクリットはすでに膨らみ、握るような愛撫に花桃の下着を尖らせ、快感に小さな声を上げた。
「うっ」
「見たい」

待ちきれないと篤史は両指で花びらの淵を摘み、丸まった下着を足首から抜いた。
「果物みたいだ」
篤史の大きな溜息が嬉しく恥ずかしかった。
漏れ出た蜜を指先で掬い取り、剥き出しになったクリットに塗りつけ指先で転がし、その脊髄を貫く切ない刺激に耐えられなくなった僕は、身体をくの字に折り曲げ背中を篤史に向けた。そして篤史を挑発するようにゆっくりとお尻を開いた。
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Alfie


初めてのブログにのせる初めての曲。
あれこれ悩んで、今一番聴きたい曲にしました。
毎日聴くには少しきついけれど、嬉しいいとき悲しいとき
自己嫌悪で落ち込んだときに浮かぶメロディです。

“生きるってどういうこと アルフィー?”

ご存知バート・バカラックの名曲です。
オリジナルのシェールをはじめ、いろいろな歌手が歌っていますが
このバージョンはハーモニカの音色ですぐに分かるように、
スティービー・ワンダーが録音したものです。

Stevie Wonderのつづりを逆にしたEivets Rednowという名義で発表されました。
モータウンの創業者ベリー・ゴーディのアイデアだそうですが、タイトル「Alfie」まで
ドラムの裏に張る凝り様は意味深で、当時の人種差別から黒人が白人の曲を
演奏することへの抵抗があったような気がします。

しかしこの美しい楽曲にスティービーのジャンルにとらわれない音楽性が
(それが彼の魅力の一つですが)大いに刺激されたのでしょう。
そして原曲を壊すことなく、まるでスティービーのオリジナル作品のように
仕上げた素晴らしさは見事だと思います。
クレジットによるとスティービー18歳!

スティービーのハーモニカが心に共振します。

Alfie



Old Fashion Love Song 4

康平は天井を見詰めていた。康平は同性ながら好和の穏やかな性格と物腰に惹かれていた。そのことを好和は感じ取っていたのだろう。思ってもいなかった好和の告白に驚いたが、思いつめ康平に縋る好和に同情もしていた。康平の返答によっては軽蔑、罵倒され、部屋を出て行く康平とは二度と会うことも出来なくなることは好和には分かっていた。たぶん好和は店を辞める覚悟の上で告白したに違いないと康平は思った。
もちろん康平は同性愛者ではなく、これから起こる初めての性的な行為に気持ちは揺れたが、なぜか好和の下着姿に異性の裸体を見て湧き起こる同じ昂りを感じてしまっていることに戸惑いを感じていた。
 
長いシャワーの音が止み、風呂場を出た好和はなかなか部屋には入ってこなかった。時間の進みが遅く長く感じだした頃、そっと襖が開き、昼間と同じ香りがする白い小さな下着姿の好和が立っていた。好和はテレビのボリュウムを消すと、片肘を付いて身体を起こした康平の脇に跪いた。
「憧れていました」
「僕とこうすることをかい」
「はい・・でも言い出せなかった」
「でも今夜しかないと」
「康平さんは居てくれた。嬉しかった」
「好和」
「ごめんなさい。我がまま押し付けて」
好和は恥ずかしそうに康平の肩に両手を置き、倒れた康平は唇を塞がれた。

生まれて初めての、それも同性とのキスはハッカの味がした。すぐに離れた唇が首筋から肩を啄み、康平のTシャツを捲くった。康平は緊張と異常な興奮で思うようにならない身体を好和に任せるしかなかった。好和の唇と指先が触れた康平の小さな乳首はすぐに固くなり、刺激に我慢できないと喘ぎ悶えた。好和の唇の動きに引きずられるように康平の腰が上下し、好和は嬉しくなった。
好和は乳首を摘んでいた指を脇腹に滑らせ、指先がブリーフの淵に触れるや否や康平に手首を握られた。
「好和、恥ずかしい」
「康平さんを辱めるようなことは絶対にしません」
「だから・・」
「お願いです・・」
無言で頷いた康平の手から力が抜けた。
康平の性器はすでにブリーフの中で勃起していた。好和の指先が股間に滑り康平の欲望を感じとると、好和は「嬉しい」と安堵の溜息を吐き康平に抱きついた。

続く。

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