夜のお伽噺

アルのオリジナル小説置き場です

二人でいるときしか聞かせない声
少女のような声

ユウの何処に惹かれたんだろう
笑顔
生意気なところ
わがまま
エロティックなところ

無言でユウの身体をぎゅっと抱き寄せる
一瞬驚いたように身体を強張らせて
でも、すぐに嬉しそうな顔して
強く抱き締めかえす

二人でいるときしか聞かせない声
少女のような声

太腿を撫で回していた手を股間に這わせ
ユウの欲情が
指に腕に脳に伝わり
目の前が揺れる

二人でいるときしか聞かせない声
少女のような声

握り締めていたユウの手が花びらのように開き
僕の欲情を包んだ
ほら、僕だって

二人でいるときしか聞かせない声
少女のような声

ユウの何処に惹かれたんだろう
声?
それを私は聞いている
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約束

どうしてこうなったんだろう。
想像したことはあったけれど
抗うことも出来ない誘惑と好奇心。
誘われるまま、男のクルマに乗り薄暗いホテルの部屋へついて行った。

初めて?
男の顔がほころび、シャワーを浴びるようにとポンとお尻を叩かれた。

渡された小さな白いパンティに興奮を収め
鏡の中で手練女のように科を作る自分が可笑しかった。

ベッドの淵に腰掛ける男の熱い視線が身体を縦断し
恥ずかしくて隠した腕を乱暴に取られベッドに倒された。
背中から腰へ徐々に撫で下ろす男の手に全身が粟立つ。
食い込むパンティの隙間から差し込まれた濡れた指先に
思わず恐怖を感じた。

しないって約束したのに

身体を硬くして男の指に抵抗しても
垂らされた粘液は非情で
秘めた性癖を白状するしかなかった。

身体を強張らせ反らした背中に男は薄笑いを洩らし
丸まったパンティを引き抜かれた。
言われたとおりお尻を突き出し
男は尖らせた指で身体の奥を貫いたまま僕の腫れた股間を扱いた。

しないって約束・・

はじめて他人に身体を預けた興奮。
誰にも聞かせたことの無い喘ぎ声を男に聞かせ
自分とは違う指の動きに戸惑うも
正直な身体。

おねがい、いじめないで
やさしくして
おねがい

はずかしい
だめ
だめ

いっちゃう
いっちゃう
絶頂の悲鳴を上げ、男の二本の指をきつく締め付けた。

しないって、約束したのに・・


会いたかった

待ち合わせの駅前で駆け寄ってきた篤史に腕を握られた。
ちょっと驚いたけれど、篤史の真剣な眼差しに僕は無言で頷いた。

ホテルの部屋に入った途端、腕を掴んで振り向き抱き寄せられ頬にキス。
洋服越しに感じる篤史の早い鼓動が嬉しかった。
「連絡がつかなくて」
「心配で居ても立ってもいられなかった」
「メールを見ても安心できなくて」
「ユウの顔を見るまでは」
「会いたかった」
「僕も」

目を閉じると僕の乾いた唇に篤史の濡らした唇が当り、滑り込んできた柔らかな舌に舌を絡ませ、溢れる温かい唾液をちゅう、ちゅうと音を立てて吸い合った。
高まる欲望の溜息を篤史の口の中に吐いては、砕けそうな腰を支えられた。
「ベッドに行こう」
「うん」

糊の利いたひんやりしたシーツが火照る頬に気持ちがいい。今日の空のようだと褒めてくれた春色のニット。
脱がすのが勿体ないと胸まで捲くられ、乳首を甘噛みする篤史の唇に身の置きどころをなくした僕はシーツを握り締めた。
「やっ・・」
「ユウ可愛いよ」

アイボリーのリーバイスから覗かせたピンク下着を見つけて、ジッパーを摘んだ篤史を手伝うように腰を浮かせた。
「花桃のようだ」
「素敵だ」
篤史の嬉しそうな顔。今朝まで下着選びに悩んだ甲斐があった。
篤史への募る想いにクリットはすでに膨らみ、握るような愛撫に花桃の下着を尖らせ、快感に小さな声を上げた。
「うっ」
「見たい」

待ちきれないと篤史は両指で花びらの淵を摘み、丸まった下着を足首から抜いた。
「果物みたいだ」
篤史の大きな溜息が嬉しく恥ずかしかった。
漏れ出た蜜を指先で掬い取り、剥き出しになったクリットに塗りつけ指先で転がし、その脊髄を貫く切ない刺激に耐えられなくなった僕は、身体をくの字に折り曲げ背中を篤史に向けた。そして篤史を挑発するようにゆっくりとお尻を開いた。
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とっても可愛い
身体も、髪も
目も、肌も
性格も
すべてが私の好みに合っていた

もちろん唇も

女学生のような淡いリップで光る唇
薄く開いたその唇に舌を滑り込ませた
前歯を撫で、はにかむ舌をそっと誘い
体温よりも熱く濡れた口の中に
深く差し入れた舌でその子の舌を絡め取った

溢れだした唾液を吸い合う音が
欲情の音叉に共振し
つられたようにその子も肩を震わせ
私の膝を掴んだ

手の平を滑らせて、その子のヒップから太腿を撫でる
その子の興奮と羞恥が入り混じる色めいた息を
唇で受け止め
しな垂れかかるその子を抱き締めた

膝を揃えたパンツの上から股間に手を這わせる
その子の欲情が力を入れた指先を強く押し返し
きつく重なる唇の隙間から甘えた溜息が漏れた
「あっ」
「はぁ・・」
「もう尖っている」
「いやぁ」
「可愛い」

たおやかな身体も
柔らかな髪も
綺麗な目も、はりつくような肌も
良く気がまわる性格も
すべてが私の好みに合っていた

もちろん唇も
ふっくらした唇
官能をくすぐる唇

情欲に溺れた唇
倒錯した唇
私を狂わせる唇

そして平気で嘘を付いた唇

忘れることなど・・






<拍手コメへ返信>
どうもありがとうございます。
お付き合いよろしく
お願いします。

スポーツクーペ

瀟洒なマンションの裏道に車体を歩道に半分乗り上げ駐車している漆黒のスポーツクーペ。マンションの住人の車でないことは明らかだった。
埃にまみれ、へこんだバンパーとドアに引かれた十円傷。憧れのクルマの酷い状態に心が苛まれ、怒りすら覚えた僕は、カバンからメモ帳を取り出した。

オーナーへ
貴方にとってこのクルマに思い入れなどないのかも知れませんが
この艶やかでセクシーなスタイルに憧れている者がいることを知ってください。
もっとクルマを愛してください!
メモを破りワイパーに挟んだ。


今夜もその車は止まっていた。
マンションの垣根に車体を擦り付け前輪を大きく右に曲げ、まるで挟んだメモを嘲笑うように。僕はドアの前に立ち尽くした。

「あなたでしょう?」
「挟んだの」
振り向くと腕を組み僕を睨みつける女性。
持ち主が女性だったことにも驚いたが、その何とも言えない妖艶な容姿にたじろいだ。

「クルマ、もっと大事にしてください」
「どいてよ」
ふらつく足元、アルコールの匂いがした。
「お酒飲んでいますね?」
「うるさいわね」
ドアノブを握った細い腕を掴んだ。
「いけません!運転しちゃあ」
「・・・・」
「それじゃ、あなた運転してよ」

思いもよらぬ彼女の言葉。しかし憧れのクルマを運転できるチャンスに投げつけられたキーを拾った。酔った身体をドアで支え呟く道案内。夜の首都高を下り、国道を左折して静かなマンションの駐車場にクルマを止めた。

「降ろして」
助手席に回り脱げたパンプスを履かせ、彼女の身体を支え部屋のドアを開けた。
崩れる身体をソファーに座らせ、言われたとおり冷蔵庫からミネラルウォーターをコップに注ぎ彼女に手渡した。
「ありがとう」
「大丈夫ですか?」
「ごめんなさい」
「家まで送らせて」
「かまいません。憧れのクルマを運転できたし」
「僕、帰ります」

「まだ帰らないで」
「お願い」
「まだ・・」
僕の腕を引っ張り潤んだ瞳に引き寄せられた僕は、しな垂れてきた彼女の柔らかな腰を支えた。
悩ましいお化粧と香水の香り。

「手握って」
マニュキアが光る細い指に右手を添えた。
「・・して」
「キスして」
眼を閉じた彼女の濡れた唇に、乾いた唇をそっと当て、すぐに離した。
「私じゃあ・・嫌?」
首を横に振った。
「なら、もう一度して」
抱きついてきた彼女に唇を塞がれた。
甘い溜息。絡めた舌。熱い唾液。
柔らかな唇に夢中になり、湧き起こる欲望を悟られないように揃えた両脚に指を尖らせる彼女に挑発され、僕は手をわき腹から腰に落とし、斜めに揃えた太腿を撫でた。
滑らかな黒いパンツの手触りに誘われ、股間に指を伸ばした。
「今夜は」
「許して」
僕の腕をやんわりと握った。


真夜中、自宅近くのコインパーキングにクルマを止めた僕は、彼女の残り香を何度も吸い込み、初めての経験に抑えきれない欲望をハンカチの中に吐き出した。

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怪談 芳一


夏の夜のお話の定番はオバケ話。実は私も一度だけ遭遇したことがあります。そのお話はいずれの機会に……。

ある夏の夜、余りの暑さと寝苦しさに目が覚めた墓守の芳一、障子の向こうの廊下で衣擦れの音が聞こえた。
「はて、このような夜中に何事」と不審に思い、起き上がると障子を開けた。
驚いたことに廊下の先に真っ白いサマードレスを着た女性が立っていた。
年の頃は二十七、八。華奢な身体に長い黒髪を真ん中で分け、物憂げな表情を芳一に向けた。

「お嬢さん、このような時間にどういたしました?」
「私事で遅い時間にしか外出できない故、非常識を承知でお墓参りに来ましたが、帰る手立てが無く困っております」
「そのようなご事情でしたら、夜が空けるまでこちらでお待ちくださればいかがですか?」
「冷たいものでもお持ちします」
「私はこの霊園で墓守をしている芳一と申します」
「失礼しました。私、小夜子と言います」


夜中に若い女性が墓参りなどするわけないことは分かっていた。場所柄彼女は幽霊に違いないと確信したが、その妖艶な容姿に魅せられた芳一は化かされるのも一興かと彼女を部屋に招き入れた。


聞けば、この春、恋人を不治の病で亡くし、悲しさと寂しさに打ちひしがれる毎日。身の上に同情した芳一は、むせび泣く彼女の手を握り慰めようと肩を抱き、しな垂れてきた彼女を受け止めた。目を閉じ口付けを迫るような彼女の仕草に芳一はそっと唇を重ねた。

経験したことの無い濃厚な口付けと身体を這う柔らかな彼女の指。彼女の唇が、はだけた寝間着から飛び出した芳一の性器を扱き、芳一は喘ぎ悶えた。仰向けになった芳一に背を向けドレスを脱ぐ彼女のお尻に食い込む小さな下着に目を奪われた。妖艶な微笑みをうかべ、ゆっくりと振り向いた彼女の尖った股間に驚き息をのんだ。
「そう……芳一様」
「私はオ・ト・コ」

金縛りで身動きできない芳一に覆いかぶさってきた彼女の巧みな愛撫に翻弄される芳一の身体。
もはや為す術がなかった。

初めて知った男色の味。
苦悶に顔をゆがめ、薄い胸を大きく反らせ愛撫をせがむ彼女。
そして芳一の手の中で迸る彼女の絶頂が愛おしく思えた。
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特別レッスン

決められた時間に遅れないように、腕時計の針を気にしながら足を速めた。
水曜日午後九時、夜の街を抜け静かな住宅街に建つモダンな一軒家。
玄関前で昨日セットした髪を整え、一度大きく深呼吸して呼び鈴を鳴らした。
開いた玄関の先に、いつものように出迎えに来た福本教授。
「先生、今晩は」
「上がりなさい」
「先生、お疲れのところ申し訳ありません」
「よろしくお願いします」
私のような出来の悪い門下生に行う、担当教授による特別レッスン。

ジーンズが嫌いな先生に合わせ、細身に仕立ててもらった黒いパンツと真っ白いシャツ。
先生のほころぶ笑顔に緊張が解けた私は先生に従い廊下の奥のレッスン室に向かった。
モーツァルトピアノソナタNo14第一楽章。
背筋を伸ばして鍵盤に向かい、力強くユニゾンを鳴らした。


夏と冬に行われる音大受験を目指す高校生対象の講習会。
私も恩師の勧めで高一の夏から参加することになった。
私の担当の教師は当時若くして教授になったばかりの福本先生。穏やかな物腰で優しい
先生という印象だった。私が福本教授の生徒になったことを知った恩師は、
実力ある教授が私に付いたことに大いに喜んだ。それからの高校の三年間、講習会では
福本教授に習い、その甲斐あってか、どうにか音大に合格した私は
福本教授の門下生になった。

女の子二人、男四人の新しい門下生の中で私は一番へたくそで駄目な生徒だった。
なぜ私が福本教授の門下生になれたのか、皆から不思議がられていた。
だから私は、先生に迷惑が掛からないように人一倍の練習を自分に課し、
毎日晩くまで学内に残り、空いたレッスン室を見つけては取り憑かれたように
ピアノに向かった。

実技試験を間近に控えたレッスン室で、私の練習の成果を褒めてくださった先生。
思いもよらぬ先生の優しい労わりの言葉に胸が詰った。
「よく練習していますね」
「浮ついたもことなく」
「君が晩くまでがんばっていたことは知っていますよ」
迷惑ばかり掛けている先生の微笑む笑顔に私の心は癒された。


努力を認められた感激に震える肩を抱かれ、疲労した腕を擦ってくれる先生の優しさが
嬉しくて、私の腿にのせた先生の手が股間に伸びパンツの上から性器を擦られても
拒むことは出来なかった。
生まれて初めて他人の、しかも尊敬する先生の指で性欲を呼び起こされた私は自分を恥じた。
困惑する私に先生は呟いた。
「愛弟子の喜ぶ姿が見たい」
「先生・・」
「嫌かな?」
「わかりません・・」
勃起してしまった性器を摘まれ頭を撫でられた私は、背徳な行為とは思いながらも、
異常な興奮と先生の欲望に絆された身体は、何の自由も利かなくなってしまっていた。

下着から引っぱり出された性器に絡まる先生の指で、私の幼い性欲はあっと言う間に
膨れ上がり、戻ることの出来ない高揚に全身を震わせ椅子にしがみ付いた。
「駄目です」
「我慢しないで」
「逝きなさい」
「ああっ」
「先生!」
我慢出来なくなった私は経験したことのない激しい快感に唇をかみ締め呻き声を殺し、
性器を強く握る先生の手を吐き出した青臭い精液で汚してしまった。
「先生・・」
「ごめんなさい」
「いい子だ」
嗚咽を上げ浮遊する私の身体を先生は優しく抱きとめてくれた。

それから、師弟の禁を破ってしまった後ろめたさを先生に擁護された私は可愛がられ、
先生のお宅に呼ばれては特別なレッスンを施していただくようになった。

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